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プジャ「エヴェレスト ~7大陸アジア編17」2019年

5月3日、風は相変わらず止まない。今日はアンドレアスチーム(ヨーロッパ隊)と安全祈願のプジャを行うことになった。今回は天候の都合上、彼らのテント内のインドア式で行うことになった。始まるまで準備を見ていたら、いつも私たちの食事を運んでくれるシェルパの一人が僧侶だと知る。

準備が整い、皆が席に着くとまずは祈祷が始まった。どんなことを唱えているのかは全くわからない。長い場合もあるらしいが時に子守唄のようにもなったりするのを堪え1時間ぐらい(かなり短め)の祈りで終わった。それから一度外へ出て、祈願は続き、シェルパさん達が火のついた祭壇の方へお米を投げるのを見届けた。焚き燃やす儀式が終わると次に小麦粉が配られお互いの顔になすりつける儀式。それらが執り行われると互いに杯を交わした。お酒やジュース、お供物のお菓子などを皆でいただきながら記念撮影をして再びテントに戻った。

席に戻ると二人の僧侶が唱える前に一人づつ順番に呼ばれ、祓い言葉を受けながら首に赤い糸をかけ、端を結んでくれた。
それが終わるとシェルパさん達は肩を組み、歌いながら(唱え?)踊り始めた。口ずさみながら独特のステップを同じように踏み半円状になっていた。そのうちにその輪に一緒に入り踊っている人も多かったが、人が多くいたせいかテント内は暑くなって、見ているだけでも汗ばんできた。


そのうちに私は頭痛がしてきたので途中で外へ出て体を冷やし、深呼吸をしていた。皆の楽しそうな表情とプジャ(安全祈願)を重んじるシェルパさん達、とにかく今後の山行が安全でありますようにと目を閉じて祈った。
全てが終わり解散となり、私たちはテントサイトに戻ってお昼ご飯を待っていた。するとアンドレアスがやって来て天気が悪くなる、早めに下に降りた方が良いという。


上のキャンプ1では強風で何張かのテントが飛ばされたという情報も入って来た。お昼を食べて私たちは今後の天気を気にしながらも明日の順応トレッキングをどうするか話し合っていた。その後に風が弱まると雪が降り始め、辺りが薄暗くなってきた。今日はもうやることはない、いつもの通りに食べて休んでと過ごしていた。プジャでは体調が悪くなり、最高峰に挑む為の祈願儀式すらこんなに大変なのかと少し考えさせられたが、食事をしてゆっくりしていたら体がとても軽く感じられて標高にも慣れて来たように思えた。

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