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放射線治療

一回目の注射を打ち、抗エストロゲン剤(ノルバデックス)を服用を始めた。注射でエストロゲン(女性ホルモン)の分泌を止めさらに飲み薬でエストロゲンの作用を妨げる治療。それによってエストロゲンを餌に増殖するがん細胞の勢いを抑えていく。手術から一ヶ月をすぎた頃から放射線治療も始める。放射線をあてると照射部のガン細胞だけでなく良い細胞も焼かれるが、良い細胞は再生する。

そのために月曜から金曜まで毎日病院へ通わなくてはいけない。運転も禁止されていて、どう通うかが課題。北海道より東京で受けようと紹介状を依頼した。東京の病院なら25回のところ20回で終えられるところもあるという。早く治療から解放されたい。

色々考えて済生会中央病院へ行ってみることにした。まずは乳腺外科の診察へ。放射線治療を受けたいことと、この変形した胸をなんとかしたいと話した。

すると、切った胃を元に戻せないのと一緒で胸も元には戻らないと言われた。女性医師だったから少しは理解してくれると期待したがそうではなかった。元に戻せと言っているのではなく再建方法がないか知りたい、「見えない胃と見える胸と一緒にしないで!」と言いたかったが驚きのあまり黙ってしまった。

この病院は合わないかな?もう治療なんて辞めようか?
吹き抜けの綺麗なロビーで目に涙を溜めて上を見上げていた。

それでも日を置いて考え直し、放射線科の診察を受けてから決めることにした。放射線科は地下の端っこに診察室があった。看護師さんも担当医師もとても感じが良い。初診で25回+5回の30回が基本的治療だと言われた。そうなると平日通い続けて一ヶ月半かかってしまう。20回の治療はイギリス式と呼ばれ4月からは希望者に正式に適応となるやり方だそうだ。

現在治験的に行っている方は通常海外に暮らしているので時間を短縮したいとのこと。

私も短縮したい、「海外の山へ行くんです!」と熱く訴えた。 技師さんとも相談して何とか20回で行う事に。 回数が変わっても浴びる総線量は同じ、回数で割り振られるだけ。 急いでいるなら明日から始めるか?と聞かれたが、それには心の準備が・・・と言い翌週から始める事になった

初回、2016年3月14日、男性検査技師3人に囲まれ胸に油性マジックで沢山の線を書かれた。 この線は大事だから消えないようにと言われるが、トレーニングをして汗をかくと消えてしまう。だから毎回お絵描きタイムが必要になった。毎日同じ時間に通う。毎日抗エストロゲン剤を飲む。男性3人の前でトップレスになって、お絵かきされて、 放射線浴。慣れてきてもあまり気分の良いものではない。

同じ患者さんとも毎日会う。うつむき加減でいるから挨拶する事にした。みんな大変、何かの癌と戦っているんだ、恥ずかしいなんて言っていられない。

治療をすると体がだるくなり、横になりたくなると聞いていた。

自分はいつそうなるか?トレーニングを入れても大丈夫か?と構えていた。

それを待っていられなくなり「いつ頃からだるくなるのですか?」と聞いたら「気にしないで下さい、ならない人もいます」という。それを聞いて治療の後は毎日ジムでトレーニングする事にした。

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