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ヘアードライヤーが暑い

治療を続けて色々な不調も一年経つと慣れることともあれば、悪化することもある。
放射線治療のメインな副作用的な症状は落ち着いてきたけれど、長丁場なホルモン療法の影響は月単位で増えて行った。
恒温動物に備わった体温調節機能は少しづつ狂い、日々にストレスが増えて行った。
寒さに対しては着たり巻いたりすれば大体なんとかなる、でも暑さに対しては脱ぎ着れないので制限がある。

特に冬場の都会での温度差。
外気に合わせた上着で電車に乗り込み、そこが混んでいたとしたら。。。私のような体調の人には適応能力が下がっているので、サウナに入った状態になり汗をかき、それが冷えてそのあと寒くもなる。

その究極な例が、ヘアードライヤー。
毎日髪の毛を洗い、使うドライヤーは髪を乾かすだけではなく、頭の温度も上げる。
スウィッチを入れて2分もすると顔や地肌から汗が出る、せっかく洗ったのに、汗まみれだ。

『こんなことでもこんなことに・・・。』

治療の異変はきっと人によるだろう、その程度も様々だろう。
患者会などは苦手だったから、参加せず経験者の情報は少なかった。
起こる全ての異変に初めて直面し、それに振り回されていたのかもしれない。

髪の毛を乾かすのは自然乾燥より、ドライヤーがいい。
ドライヤーには冷風機能もあり、それを交互に使うようになった。

乾かすのには時間がかかってしまうが、
過剰に熱くなった頭部を冷やしながら(頸部を冷やす)ヘアケアとしても冷風が良いらしい。

もうあれから2年。
本物の更年期でもおかしくないが、副作用の影響かなんなのか微妙な年頃だ。
この状態に体が慣れるにはどのくらいの年月が必要なのかはわからないけれど、
今は以前より楽になった。それだけでも嬉しい。
ほんとうにうれしい。

過去を振り返り、20歳代を思い起こしてみた。
あの頃はどんなに長くお風呂に浸かってのぼせたとしても扇風機は要らなかった、
でも熱いお湯が好きだった私のおばあちゃんは湯上りにいつも扇風機の前にいた。
乳がんの治療だけではなくて、
人はだんだんと歳を重ねれば体温調節しにくくなるのだろうとも思える。
だんだんと何気なくできていたことが出来なくなることだって増えるのだろう。

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