忘年会

12月といえば忘年会シーズンとなる。
今年はコロナウィルスの感染状況が落ち着いているのでお店で飲食をする人が増えてきた。私の忘年会といえば岩場へ行き登ること。
鈴木昇己さんが主催する今年の岩登り忘年会は参加人数を少なくして行われた。
彼は日本人で初めてエヴェレストを無酸素で(酸素ボンベを使わず)登頂を果たした方である。今は国際ガイドとして活躍しているだけでなく岩登りの講習会も行なっている。岩場のルート開拓にも貢献して、登るために自身の練習も熱心で日々自己研鑽に努めている。
話をしていると様々な語録が飛び出して、それがとても励みになることが多い。無酸素で歩いたエヴェレストの話を何度となく尋ねた。
聞いているだけも不思議と自分の呼吸が苦しくなってしまうけれど、自分のチャレンジと重ね合わせ今後の可能性を思い描くことができる。
忘年会の食事会へは参加できなかったけれど、その翌日の伊豆城ヶ崎にあるシーサイドエリアの講習会に参加した。
シーサイドエリアは岩場の難易度だけでなく、そこへ行くには懸垂下降が必要であり、帰り道もなかなか大変。実力的に自力で行ける場所ではない。
このエリアは私にとってはアップするルートが無くていきなり本番となる。ルートは長くて難しい。トップロープでも必死な登りとなりとてもリードで登れるとは思えない。だから一本登ると腕は張り、疲れて放心状態にもなった。この日は曇りで大潮、波の高い日だった。大きな波が来るとその飛沫が風に運ばれてクライミングエリアで霧雨となった。波音は人の声をもかき消しそれが集中力を高めてくれた。
3ルート登ったらもう大満足となり、忘れてならないのは最後の核心となる上の道に戻る力を残しておくこと。
崩れかかった足元を慎重に歩き、岩も登る。この冬にもう少し他のルートに挑戦できたらいいなと思う。