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龍泉洞

岩手のクライミングツアー最終日、朝食を済ませツアーの友たちに別れを告げた。チェックアウトを済ませて一人で日本3大鍾乳洞の一つである龍泉洞の見学に出かけた。
空港とは反対の方角だけど岩場で出会った地元のクライマーさんに勧められたのである。ホテルから鍾乳洞まで車で約1時間、そこから空港へ戻るのは3時間半かかる。滞在時間90分なら飛行機の時間にも十分に間に合う。

渋滞もなくまだガランとした駐車に着いたのは9時30分。入場券を購入して改札口から中へと踏み入るとヒンヤリ湿った空気が漂っていた。薄暗い洞内で順路案内を頼りに様々な岩の形状を眺めながら進んでいくと第一地底湖に着いた。

湖水はまるでガラス越しに湖内の岩を見ているよう透き通り冷たそう。自然が造り出すものや光景は何故こんなにも美しいのだろう。

山を歩いても季節の移り変わりを眺めても息を飲む景色に出会うことがある。この洞内にはコウモリも生息している。天井を探してみたけど私の目には見えなかった。

見学ルートで楽しみにやってきたのは一番深い水深98mの第三地底湖。ライトが照らされた湖をじっと目を凝らし覗き込んでみたけれども底は見えない。そのまま覗き込んでいたら水中に引き込まれそうな感覚にひやっとした。

出口付近にはコース内で一番高い場所の三原峠に上る階段があった。階段を上り峠を回ってから下る途中には第一地底湖を上から覗ける展望台がある。

さらに階段を下り切ると見学コースに合流し、もう一度3つの地底湖脇を通ってから出口方面へ向かった。

出口へ向かう通路には岩泉産山葡萄の熟成中ワイン貯蔵庫があり、さらに通路を進むと外へ出た。

小雨の降る表へ出た時に何故かホッとする安心感に包まれた。
来た時間が早かったからか、すれ違がったのは3人だけ。
誰もいない薄暗くて涼しい洞内の空間は少しぞくっとする肝試しのような感じだった。

来る日も帰る日も雨。
クライミングする日だけは晴天。
とても良い運に恵まれました。

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