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三浦ドルフィンズ

7月から東京の北参道にある低酸素室に通い始めて5ヶ月が過ぎた。月に一回の頻度で通い始め、すでに4回の回数券を使い終えた。次第に通う頻度を増やして今月からは月に2回のペースで行っている。2年以上間が空いていたから、初めの頃は部屋に入って数分すると外へ出たくなるほどきつかった。回を重ねるうちに体は慣れて設定標高も上げていった。4回目くらいまでは今までこんなに辛かったのかと考えさせられたが、前回からは強く吐く呼吸をしなくても大丈夫になった。そして、今回、6000mの設定には至らないながら低酸素状態には体が順応できるようになった。

最初の60分は椅子で安静。通常なら1時間ただ座っているのはつまらないと思われるだろう。何をしても良くても、ここでは何も出来ないのである。メールを打っても入力ミスを繰り返し、読書をしても頭には何も入ってこない。最初の15分は心臓がバクバクと動き、目の前がぼんやりして頭はクラクラしながらテレビを眺めていた。今まではこの状態で部屋を出たいと思ったのに、この日はそうならなかった。クラクラが収まると今度は背中が痺れて、顔がピクピクひきつくのが30分くらい続く。

ドア越しに届けられた重りはおよそ4.5kg、これをザックに入れて両足首には1.25kgづつ錘を巻いて立ち上がったら眩暈がした。トレッドミルのコンセントが抜けていたのでしゃがんで差し込むと、これは!高所登山でのフィックスロープの器具架け替え動作だ!とあの時の苦しさが蘇ってきた。

トレッドミルに傾斜を少しつけてゆっくりと歩きだした。動くと呼吸数は増えて、筋肉を動かすのに酸素が消費されるので血中濃度酸素濃度は上がったり下がったりする。歩いているうちに体は慣れ、気持ちは訳もなく頑張ろうという意欲が湧いてくる。
90分のトレーニングは時間的には長いようでもあっという間にすぎる。結果は感覚的にもデータを見ても今までで一番うまく反応できたと思う。

この調子で低酸素室に通い、可能な限り脳に記憶させていけたらと思う。

そして昨日、隊長から3月にエヴェレストへ向けて出発する予定表が届いた。
数年間現地へ赴く事すら出来なかったが、いよいよ動き出す。

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