秋の決まり事
毎年一度受けるがん検診、今年も骨転移や肺や肝臓への転移はなかった。乳房にも再発はなく、リンパ節の異常もなかった。自覚症状がないのでこうして検査をして確認していくしかない。がんになってしまった事は喜ばしいことではないが、お陰でこうやって検査を受けるきっかけができたことは嬉しい。
骨シンチの診断には左肩、両膝と右足関節に変性があると書かれていた。たまに痛くなったり違和感が出るところの見立てには驚いた。検査では問題がないけれど、体調の方はそんなに変わらず良くはない。友人や知り合いの方々からはとても元気な人だと思われているが不調があってもそれを口にしていないでいる。おそらく他のがんサバイバーの人たちもそうしているのだろうと思う。今は癌が活動していないことに安心して普段の生活は工夫しながらやっていくのはこれからも変わらないのかも知れない。
そして今年も屋久島へ行ってきた。天気に恵まれ大好きなモッチョムも軽快に山頂へ向かい、海を一望。堂々たる万代杉を見上げ、急傾斜な山を歩いたら辛い事が忘れられるのかと期待したけどそうはならなかった。
やはりエヴェレストくらいキツイところへ行かない限りはなかなか日常の理不尽なことなどを忘れることができなくなってしまった。
苔の森を歩いたら疲れた心は癒されるけれど、町へ戻るとたちまち不条理な事柄が再び思い起こされてしまった。
一度しかない人生を謳歌したいのにこのままだと良くない。
だからエヴェレストに登ったことを思い出して、がん検査結果が大丈夫だったことに感謝しよう。秋が一番好き!でも振り返ると毎年自分のエネルギーが落ちる季節だと確信できる。
冬になれば今よりもっと元気になれる、そのためには今は活動を控えめにしてその時期を待ちたい。ということでまずは美味しいものをたらふく食べることにする。