寒暖差の激しい日々「エヴェレスト~7大陸アジア編26」2023年

朝起きて温度計を見るとマイナス10度になっていた。テントの布には沢山の霜が付いて白くなっていたが、日が昇り始めるとそれが溶け出して雨のようにテントのなかに落ちてくる。昨夜もそれなりに眠れて、咳が減り、痰も鼻水も治まってきた。夜間のおしっこの量が増えて、ここの標高に体が慣れてきたようである。寝ている時に頭が冷えてキンキンしたので今日からは帽子をかぶって寝ることにしよう。頭寒足熱とはいうものの気温が低すぎるのは良くないのかもしれない。
体調が毎日少しずつ回復してくるだけで、治ってなくてもこんな気分が軽くなるなんて!ちょっと笑みが溢れてきた。今日やることは寝袋の位置調整をして、手袋の穴を縫う、そして下着類を着替えるなどなど何かに書かないとやりたいことを忘れてしまう。今日も一日どこへもいかないから時間がたっぷりある。それなのにあっという間にお昼ご飯になって、午後になると雪が降り始めて雷も鳴り出すとWifiの電波が途切れた。こういう日ほど繋がってほしい。メンバーのみんなも今日は静かにそれぞれのテントで過ごしている。
食事を毎回作ってもらえて、片付けてくれて、身の回りの色々なことをシェルパさんたちが引き受けてくれる。それがこんなにもありがたいなんて。でもおでん風の煮込みにはニンニクを入れないでと頼んだ。沢山お茶を飲んではトイレに行き、今日もダウンロードしたドラマやアニメを見ては気ままに過ごしていた。私はこのダラダラと過ごす生活が意外に好きなようで、このまま体調が良くなっていくならもう少し上までいけそうな気がしてきた。今日も無事に終われた。よし!