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シャモニーの町へ

9年ぶりにフランスの山岳リゾートであるシャモニーの町へやって来た。前回はアイガーとマッターホルンに登頂したが今回は特にどこかへ登りたいという願望はない。乗り継ぎの飛行機が遅れたり、借りたアパートの場所を探して中に入るまでは不安だったけれども天気には恵まれそうだ。到着の翌日はエギュイデュミディーの展望台へ上がった。たくさんの観光客で溢れて、以前は階段で上がった展望台へはエレベーターで行けるようになり、ガラス張りのところで写真を撮るスペースが出来ていた。

ロープウェイを乗り継ぎ一気に3842mまで来たから頭がくらくらする。階段を登るとフラフラして座り込んでいる人も多い。周りの景色を楽しむだけでなく登山や山岳スポーツに関する展示室では歴史や登山家の功績などを知ることができる。低酸素が体に及ぼす影響を説明している部屋ではモンブランが海抜0と比べて酸素が70%なのに対しエヴェレストは30%と書かれていた。そんな所へ自分が行ったことに今更ながら驚き、標高に体を慣らすために滞在時間稼ぎはカフェで過ごし町へ下りた。


夕方に現地のガイドさんローホンと再会して今回の山の打ち合わせを始めた。セブンサミッツに登ったことをとても喜んでくれ、長いテント生活によく耐えられたねと言う。彼がかつてパキスタンへ行った時には2週間でテント生活が嫌になったと言う。今年のヨーロッパの状況を聞いてまずは山小屋はキャンセルすることにした。そしてその翌日からはクライミングへ出かけることにした。まずは体慣らしからねとプランプラからマルチピッチのルートへ行ったけれど、グレードよりも相当難しく感じた。アプローチは50分、足元に咲くアルプスの花々にはうっとりしたけれど、クライミング後の下山道では足の指が痛くて花どころではなくなっていた。

2日目は車で30分ほどのバロシンの町へ行き前日と同じくらいのグレードのルートを登った。

混雑していないけれど岩質がガラッと変り、凝灰岩。フェースやスラブにクラックなどいろんな登り要素があってとても面白い。しかし12ピッチ登ったらまたまた足の指が痛くて一杯一杯だ。熱くなった足を川で冷やそうとしたら水が冷たくてなかなか入れられなかったけれど、冷やした後は足がとても軽くなってシャモニーへ戻った。

もう少し楽にクライミングできるかと思っていたのにその思いとは違ってしまった。数年前にマルチピッチクライミングはもうやらないとそれ用の靴は捨ててしまった。ジャミング(クラック(岩の割れ目)に足や手を入れて安定させるテクニック)は乳がん術後の事情で封印したはずなのにここではそうはいかないことに気がついた。
足も筋肉痛になり活動時間長いと本気モードになり疲れてしまうから今回は雪山歩きやめてクライミングだけにしようと思う。

毎週土曜日に開催されるマルシェへも行ってお目当てのローストチキンを買った。
楽しむためにシャモニーへ来たのでのんびりプランに変更!
パリからはミッシェルが合流して、香港のエイミーと日本からは昇己師匠とも会う約束ができた。

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