庭巡り
希望の山へなかなか行けなくて、庭を見にいくことにした。北海道ガーデン街道というところがありその一部、帯広市方面に向かった。点在する庭はどれも広大で少し見るだけでも2時間は歩く。最初に訪れた十勝千年の森は400ヘクタール。丘もあり思わず導かれて一番高い所まで登ってしまった。
アート作品の一つに”キサラ耳”というものがあった。気になってそれを目指して辿り着くと芝生の庭に岩が転がっていた。
説明看板にはオプタテシケ山(男神)と雌阿寒岳(女神)の山にまつわる神話がモチーフになっていた。セグウェイツアーもあり、ウルル登山での思い出も蘇って来た。
一番気に入った庭は地元製菓会社の六花の森。様々な野草が描かれた包装紙は誰もがお土産で見たことがあると思う。そのデザインを手掛けたのが坂本直行氏、野草や水が豊かな庭にその原画が展示された美術館があった。彼は学生時代に山岳部に在籍していて山が大好きだったそうだ。
農業から画家になりアイディアを求めてヒマラヤへも行ったという経歴が記されていた。初めてエヴェレストを見た時にはその偉大さにスケッチブックを広げたまま手が動かなかったという。当時は今より行くのも大変だったと想像するがその後も何度かヒマラヤを訪れたそうだ。
北海道の山の絵に自分が登った山を見ては気分が盛り上がり庭巡りをしていてもどこかで山に繋がっている体験となった。