カトマンズ(番外編1) 「エヴェレスト ~7大陸アジア編42」2019年

友人を見送ってから部屋に戻り荷物の整理をしていた。ベースキャンプを出発する時は身の回りのものを手当たり次第に詰め込んで来たから、何がどこにあるかわからない。夕食はホテル内にあるイタリアンレストランへ。何もかもがご馳走で、見るもの全てがとても豪華に感じる。
お腹が満たされてホテル内を歩いていると、バーがあった。疲れているのに眠くはない。バーカウンターの奥にはビリヤード台があり、
久々にキューを握り皆で楽しくはしゃいでしまった。さらに隊長からはクライミングの極意を教わり、その日は解散となった。
エヴェレストから街へ戻り色々と抑えていたものから解放された。バスタブに身を沈めながら山行を振り返っていた。登頂できなかったことはとても残念に思うが、やれるところまで挑めたから後悔はない。今は安全な部屋で休めるのが何よりも至福の時間に感じている。翌朝に目を開けてベッドにいる自分が非常に嬉しかった。起きたいと思うまで存分に横になってその喜びに浸っていた。