ラジオ出演を通じて

本の宣伝としてラジオに出演してはどうかと、PR担当のNさんから提案を受けた。実現は難しいだろと思い、「はい、大丈夫です」と答えた。ところが本当にJ-WAVEから出演の依頼があり、ジョン・カビラさんがナビゲーターを務める朝の番組に出ることとなった。スタジオに行くのかと緊張していたが、Zoomでの収録だと聞いて少し安堵した。台本があるとのことで安心しかけたものの、なかなか届かず、収録前日になってようやく入手。夜遅くまで話す内容を考えていたため、ほとんど眠れないまま本番を迎えた。
音声チェックの後、収録が始まる。「おはようございます」の挨拶に一瞬言葉が詰まった。パソコン画面にはスタジオが映っていたが、ジョン・カビラさんは遠くで横向きに座っており、顔が見えなかった。そのまま20分以上の会話を終え、収録は無事終了した。Zoomに同席していたNさんからは「良かったですよ」と言っていただけたが、自分では混乱したまま終えた印象が強く、「なかったことにしよう」と内心でつぶやいた。
実はその前日、FMヨコハマからの生出演依頼も届いていた。外出先でそのメールを読み、驚きのあまりその場で体が固まった。次のラジオは生放送で、トーク時間も長く、リクエスト曲も必要。台本はあるが、結局この番組も直前の入手となった。
収録で横浜方面に向かうならと、久しく会っていなかった友人に連絡を取った。最後に横浜を訪れたのは、アフリカの山登りの準備で黄熱病の予防接種を受けに検疫所を訪れたとき。やく8年前の記憶をたどりながら桜木町周辺を歩くと、街並みは大きく変わっていた。それでも馬車道駅、みなとみらい駅、桜木町と歩を進めるうちに、港や公園、商業施設など、この街の魅力を再発見することができた。
FMヨコハマ出演当日は、Nさんとともにスタジオへ向かった。現場ではスタッフが淡々と業務をこなしており、ドキドキしながらの打ち合わせが行われた。そのまま出番まで落ち着かない時間を過ごし、スタジオに案内されるとすぐに本番が始まった。収録後、録音を聞き返すと、最初の質問内容は全く覚えていなかったが、それに対して自分がそれなりに応答していることに驚いた。
FMヨコハマの放送は先々週の土曜日、J-WAVEは先週の金曜日に放送された。これを機に、私もラジオを聴くようになった。J-WAVEでは放送後にリスナーからの感想メールが紹介され、がん治療を乗り越えた方の声を聞いたとき、自らの経験が呼び起こされ、ラジオで語ってよかったのだと、胸が熱くなった。
今週はInterFMのロバート・ハリスさんの番組に電話で生出演する予定だ。おそらく台本は今夜届くことだろう。台本通りに進まないことも多く、素人には難しい面もある。それでも、がんを経験してもなお、さまざまな挑戦ができることを伝えていきたいと思っている。
お知らせ)6月5日 InterFM(インターエフエム)89.7MHz 11:10〜11:26
Otona no Radio Alexandriaに出演いたします。
〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎
「がんとエヴェレスト」発売中
https://books.sekaibunka.com/book/b10132117.html
〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎ 〰︎