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暑っ!

「審判が足りないので手伝ってほしい」と連絡があった。前半担当として朝5時に起床し、現地へと向かった。担当はボルダリング。会場は建物の屋根裏にあり、前日からエアコンは入れてあったものの、気温の上昇に追いつかず、たまに届く扇風機の風が、唯一の救いだった。

体調も万全とは言えなかった。数日前から目に違和感がありメガネ生活だったが、この日はコンタクトレンズで臨んだ。競技が始まると、熱気を帯びたジュニア選手たちが次々に会場へ入り、課題の前に列を作る。その熱量は空気の流れを遮り、さらに会場を暑くした。選手たちは汗を流しながらも、真剣な表情で一手一手に挑んでいた。その姿を目にすると、自身の不調などは気にならなくなった。

業務を終えて鏡を見ると、白目が赤く充血し角膜に小さな穴のような跡が見えた。急いで休日診療の眼科を探し、幸い近くに評判の良いクリニックを見つけることができた。多くの患者が待っていたが、効率のよい診療体制で、予約時間通りに診察を受けられた。

診断は、黄色ブドウ球菌によるアレルギー性結膜炎。ステロイドと抗生剤の点眼薬が処方され、コンタクトレンズの使用は禁止となった。

翌日は以前から楽しみにしていたゴルフのラウンドレッスン。多少は涼しいだろうと水戸まで足を運んだが、曇天でも蒸し暑くて予想以上に過酷だった。度入りのサングラスをかけて臨んだものの、汗で曇ったりずれたり、一緒に参加した女性達のミニスカートが気になったりと集中出来ない。午後の途中からの記憶はあまりない。

運転はメガネで問題ないが、スポーツにはやはりコンタクトの方が快適だ。一晩休むと体調は回復したが、振り返っても頭に浮かぶのはミニスカートの揺れだけ。目の不調に加えて高温の屋外活動は、想像以上に体力を奪われた。どういう理由かわからないが「山に登れるなら暑さも平気でしょう?」とよく言われる。説明は省いているけれど、手術の影響で特に暑さに対する体温調節はかなり苦手である。今回のレッスンではゴルフの技術よりも自分の体の状態を正しく把握することの大切さを学ぶことになった。それでもこの経験を境に少しだけ暑さに強くなった気がする。

目の方は再診で回復が確認され、点眼は1日2回に減り、時間を決めればコンタクトの使用も許可された。ただし目薬は要冷蔵。外出時は、目薬にも暑熱対策が必要だ。

目のトラブル、猛暑、集中力の乱れ。いろいろあったけれど、どれもこれも振り返れば笑い話。

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