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秋の味覚

秋になると食べたくなるのは秋刀魚。去年はほとんど食べられなかった。
今年は漁を早めたことで早い時期から食べることができた。数年前は北海道では50円〜150円でスーパーマーケットで売られとてもおいしかった。200円以上のものになると脂がのっていて、ワタの旨みがクセになるご馳走だった。選ぶ時は持った時に張りがあって青い鱗があったり澄んだ目に背中が盛り上がっているものがより美味しいと教わった。

今年の北海道での秋刀魚は小ぶりで脂ののりも少し控えめ。それでも毎日塩焼きにして楽しい夕食時間になっていた。東京のスーパーマーケットで2匹880円のものを買って焼き魚にしてみた。部屋が臭うから東京では魚は焼かないと決めていたけれど、いつまで食べれるのかわからないのでルールを変更。鮮度は北海道の方が良くて味は東京の方が美味しい。魚だけではない、良いものはみんな東京へ集まるようになっているのだろう。行きつけの和食の店でその話題になると、豊洲市場の仕入れでは1匹2000円で値段は去年とさほど変わっていないという。

そして最近は魚が獲れる場所が変わってきている。ブリは数年前から北海道で獲れ、今年は戻るはずのカツをも北の海で揚がる。大好きだった鵡川のししゃもは今年も漁を取りやめたと知り、かつてトライアスロンレースでのブービー賞の景品が鵡川からのししゃもだったことに大はしゃぎしたことを思い出した。地球が温暖化して海水温が上がっているのは事実なのだろう。標高の高いところでも変化が見られた。今年行ったフランス・シャモニーでは氷河が以前よりも明らかに減っていた。町での生活もエアコンは不要で夜は寒かったのが9年でだいぶ変わった。

世界で一番寒い南極の登山では、寝る時は寝袋から唇だけ出して呼吸するほど寒いと聞いていたので覚悟して行ったらそんなことはなく、日中の暑さに汗をかきながら熱中症になりそうな体感温度だった。アラスカ州のデナリ山の登山でもクレバスが沢山開くようになり最近では登頂する時期が早くなってきた。エヴェレストでも氷に閉じ込められた方々の遺体の発見が増え、氷河の融解が進んできているのだと想像できる。
日本の秋は気温25度を超える夏日が続いている。夏日でも過ごしやすいと感じるのは夏は毎日猛暑日だったからだと思う。

様々な自然現象の変化の原因が温暖化だとすると、それを緩やかにするにはどうしたら良いのだろうか?個人でどんなに真剣に考えても答えは見つからないので有識者や研究者に解決策を委ねたい。そして来年も秋刀魚がいただけますように。

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