体温調節2025年
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本の出版が決まりその校正をしていると、話の中には治療の初めの頃から体温調整に苦しむ自分がいた。最初はがん治療薬の影響で、途中からは閉経前に卵巣を全摘したことで女性ホルモンの急激な減少によりその影響が強く出ていることはわかっていた。最近になって自然閉経に比べて全摘した人は、更年期症状の発現頻度が高まりより重症であるとの婦人科学会でのエビデンスを知った。なるほどね!!だから、何年経っても私の身体はまだ体温調整がうまくいかないのかもしれない。最初の頃の汗のかき方が尋常でなかったからそれに比べたら今は相当落ち着いている。それでも9年近く不調が続いていて、未だに服を着たり脱いだり、寝る時には部屋を涼しく布団をはいだり、かけたりして、年中扇風機やハンディーファンを使っている。
滴り落ちる汗をかくことは無くなったけれど、冬の電車内の暖房にはいつも悩まされている。
弱冷房車が弱暖房車としても機能してくれたらどんなに電車時間が幸せになるかと思う。疲れている時に椅子に座るとシートがあたたかすぎて座っている方が大変になる。最近ではタクシーもシートにヒーターがあったりするから座るには覚悟がいる。
外は寒い、でもその寒さに合わせた服を着て、風がない車内にその防寒した服で乗ると体温調節が間に合わない。私の乳がん治療の一区切りは10年と考えていた。来年でその10年を迎え、今のところ転移や再発はないけれど体温調節の方はいつになったら落ち着くのかは不明である。幸いにも講演会など人の前に立つときは発汗しないので助かっている。交感神経が優位な時にはそうならないのかもしれない。楽しい話ではないけれど、他人からは見えない私の苦しい現実である。不眠問題は高所登山へは行かないので、年末から眠剤を飲むことにした。まだ睡眠中の目覚めはあるけれど、毎日の睡眠が相当良くなって朝の幸福感が高まった。いつか体温調節がうまくいく日が来るのなら是非とも祝杯を上げたい。
出版に向けての準備の方は人生初の大仕事で、時間を上手く作業に充てられずに焦ってしまったけれどなんとか初校の戻しを期限内に終えることができた。大変な思いで作業に取り掛かっているのに家族は「本なんて売れないよ、人生の記念だ!」などと辛辣な対応ばかり。痛い気持ちになるけれども、世の中のメディアにあるような公人に対する攻撃的な批判や評価に比べたらなんという事でもない。ある意味では本の出版はその世の中の荒波に身を投じる行為なのかもしれない。そして出版経験者からは書店に並ぶのも大変だけど、重版されるのは滅多になく数%だよとも言われた。思わずそうなんだ!!そうだよねー!!て大きな声が出た。初版3000部予定、私のちかい知り合いは100人いるだろうか??あー知り合いには贈呈するつもりで、、、、確かに冷静に考えたら家族の意見は正しくなる。そうなると物事はなるようにしかならない。
もうやめた高所登山の道のりが本を出すことにすり替わったようにも感じる。ただ大きな違いは今回の本は自己満足でも自己記録のアピールでもない。どんな人も何があってもやりたい事はできるんだと伝えたい。
だがら、一度読んでほしい(宣伝)体温調整ができない麻紀子よりよろしくお願いいたします。