7大陸オーストラリア 番外編(コジオスコ版)2018

登山が終りシドニーへ飛ぶ前にオーストラリアの首都キャンベラ観光へ。街が一望できる展望台やテレビ塔へ行ってきた。人工的ではあるが自然を生かした街作りが特徴的である。動物園や植物園にも寄り夕方のフライトまで過ごしていた。
シドニーで一泊してから日本へ帰国。セブンサミッツの山で初めて自力(ほぼ柴田さんのコーディネート)で挑戦した山だから今でも覚えていることが多い。そして、コジオスコへ登る4ヶ月前の夏に行ったウルルを紹介したい。エアーズロックという呼び方が知られているが、2019年10月25日夜から永久に登山禁止となった。先住民族にとっては山ではなく神聖な場所、聖地であるから登って欲しくないという。その訴えに政府が彼らに家賃を払い借りていた山を、正式に返還する約束になっていた。
登り始めのところにはゲートがあり、天候条件により開閉されるのだが閉まっていることが多く登頂率は30%程度だという。ゲートが閉まる条件には気温が高い、雨、雷、強風、視界不良などがあり、管理者にその判断が委ねられていた。だから私たちは国立公園への入場パスを数日のものにして予備日をたっぷり取った計画にしていた。レンタカーでウルルの町に着くと先ずは場所確認を兼ねて下見に行くとゲートは閉まっていた。2日目に様子を見に行くと、ゲートが開いていた。いつ閉まるやもしれないゲート、急遽登る事にした。一枚の大きな岩は花崗砂岩で表面は滑りにくい。登り始めるとすぐに傾斜がきつくなり、降りて来た人は鎖があっても立っていられずに多くの人が座りこんでいた。
風が少し強い。今回のメンバーは山歩きの経験がバラバラだから様子を見ながらゆっくり歩いていた。少し休める平な所で後ろの人が、ゲートが閉まったよという。体感では意外と風が強いと思っていたので、ゲートが開いていたのがラッキーだった。尾根まで来ると傾斜は緩くなっても掴まるところが無く、それなりの傾斜の上り下りが続いていた。足元から目を外し遠くを見ると青空の下に広がる大地が果てし無くて、走り抜ける風音だけが感じられた。
この素晴らしい場所はやはり彼らの元に返してあげなくてはならないと思った。
山頂で20分くらい休んで居たら寒くなってきた、山を降りるとやはりゲートは閉められていた。
その翌日は風の谷、カタ・ジュタへトレッキングに出掛けた。
その場所にいるだけでなぜが心が落ち着くところだった。三日目は日の出と共にウルルの周りをセグウェイに乗り、歴史などを学びアボリジの人々が岩肌に描いた絵を見ながら大岩を一周した。
この数日はゲートは閉まっていることが続き、開いたとしても数時間だけと登りたい人たちは困っていた。眺める方が美しいウルル、私たちは登らせてもらえてとてもありがたい。今ではウルルの周りの観光はできるようになっている。
そして本日4月8日は去年2019年のエヴェレストへ向け出国した日。