シガールでの高所順応「エヴェレスト 〜7大陸アジア編7」2019年
シガールの町での2日目。朝食を済ませて10時半ごろにホテルから順応に出かけた。
岩の寺へ行きたかったけれど、クサンがエージェントに確認すると、許可申請が出来ていないから行かれなくなった。ここでは勝手な行動はできなくて訪問する場所にはその許可証が要る。
だからホテル近くの山へ歩きに行くことになった。山歩きするのに道路から柵の壊れた所をくぐって入るのはなんだか悪いことをしているような気になるが、ここは許可が要らないのだと思った。
草原に入ると足元にはチョコレート色の砕けた石の中に動物のフンが所々にある。緩やかな風の中をゆっくりと歩き徐々に高度を上げていった。同じ場所の先にロシア隊の列が見えた。彼らは山の頂方面に向かっていた。私たちは時間をたっぷり使って、大体4500m位のところで引き返した。
それでも登り道ではそれなりに息が苦しくなる。まだ高度に慣れていないのだと思う。高度に体を慣らすことは人とは比べられない、今が良いか後が良いかは臨んでみないとわからないこともある。最初に頑張りすぎて体が疲れることは避けたい。人間は高所へ行くほど、回復力も判断力も下がる。私たちのチームは焦らずにゆっくりを頑張っていた。
適当に休んで、景色を眺めたりしてから山を降りホテルまでは歩いて戻った。お昼ご飯は車で町へ出かけた。化学調味料な味だけど取り箸の習慣もだいぶ浸透してきて味よりも何よりもそれが嬉しかった。
夕食はホテルでのバフェスタイル、ロシア隊がビールで乾杯しているのを見てさすがだと思った。私は高所に弱いのでここではお酒を飲まない。そしてこの夜はヘアードライヤーが髪が乾くまで使えた。
明日はベースキャンプへ移動する。