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ベースキャンプからカトマンズへ「エヴェレスト~7大陸アジア編45」2023年

下山後の祝賀会が終わるとテントで酸素をたっぷりと吸いながら寝た。しかし1日で疲労が抜けることはなくて、気分だけが軽く体は重たい感じだった。
カトマンズへ戻る準備をしていると息苦しさを感じて、酸素を吸いながら荷物整理をしていた。IKUも同じだったみたいで酸素を吸いながら作業をしていた。もう高所へ来ることはないだろうから今回使用したクランポンとダウンワンピース用の大きめのハーネスとオーバーブーツはシェルパさんにあげた。

今日はお昼からみんなでまた乾杯をして、
写真を撮ったり、疲れていてもみんなの笑顔が溢れ、緊張から解放された穏やかな気持ちになっていた。
自分たちの写真も色々撮っていたが、思いっきり笑っても今までにない疲れた顔になっている。

私はヨーロッパチームのメンバーとヘリコプターをシェアしてカトマンズに戻る約束をしていた。アンドレアスチームは山頂の手前でシャルパさんと言い争い、山頂へ行かずにそこから下山したと言う。何が起こったのか詳しいことはわからないが、そんな理由で彼らはすでにベースキャンプにはいなかった。
アッキーとIKUは予定通りに途中の村まで歩いて下山して、そこからヘリでカトマンズへ降りるという。私はあの埃っぽい長い道のりを歩き、多くの人でごった返したダイニングで食事する気力はもうない。追加の費用がかかるけれど時間と体力を考え、ヘリを使ってベースキャンプからカトマンズへ降りることにした。重量の関係でヘリには二人まで乗ることができるので隊長と一緒に乗ることにした。


途中でルクラの村で給油してカトマンズまでは1時間半くらいで着いた。懐かしい車やバイクの騒音が嬉しくて排気ガスの空気に酸素の濃さを感じた。ホテルの部屋へ入ったら、着替えを出す前にシャワーを浴びた。こんな至福な時間は他では味わうことができない。窓から見える木の葉の揺らぎに安らかな時間を感じて、すべての食事が美味しすぎた。

別件で来ていた貫田さんやベースキャンプで会った田村隊のメンバーにも再会できた。みんなで登頂のお祝いをして、何度もおめでとうと言われた。しかし、まだ登頂した実感がわかないのが不思議でならなかった。
2日後には今回のメンバーが全員揃った。街でもお祝いの食事会が楽しく、みんなで山頂へ行き無事に帰って来れたことが猛烈に嬉しい。


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