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ディンボチェでの散歩「エヴェレスト~7大陸アジア編22」2023年

昨日はよく眠れた。振り返ってみると眠りの良い日とそうでない日が交互にあるような気がする。朝食はこの宿ではベジオムレツと蕎麦粉のパンケーキ(ハーフサイズ)に決めている。

今日はチームのみんなと別にコックのアンプルバと山歩きに行く。体調は不完全のまま、バックパックはアンプルバに持ってもらい少し上まで行く予定にしていた。

宿の裏から山道に入り、村が見渡せるところまで上がった。アンプルバはここまでと思ったようで引き返そうとしたが私はもう少し上まで行きたいと伝えた。彼の歩みはペンバーと比べるとかなりゆっくりだったが今の私にはとても良い。急に止まったりすることもなく一定に歩く速度も私にぴったりだ。他のメンバーの賑やかなおしゃべりもなくて歩きにも集中できた。軽快に動けて心も軽く、鼻水をかみ、痰を出しながらでもそんなに苦しくない。
前回来た所を過ぎ標高をさらに上げて行った。苦しそうに歩いている人が沢山いるなかで自分のことだけを考えるように努めていた。少し上を見るとチームのみんながいた。てっぺんから引き返してきた所で会い、私がここまで来たことに驚いている様子だった。ビューポイントまではもうすぐだと言うので上まで登り、その先端の岩場まで行くことができた。

 

雪が舞い始め写真を撮ってからすぐに宿に戻ることにした。下り道を直線的に降りていると途中で体の中に何かが降りた感覚が起こった。何だろう?とても良い感覚で今日は行けるという力が湧き上がった。体調が崩れてからというもの先の見えない暗いトンネルの中を歩いている気持ちだった。そこに光が見えて長さはわからないけれどもようやく希望が持てた。この数日はどこで下山するか?救助ヘリはどこまでくるのだろうか?と体の辛さとやるせない気持ちで不安ばかりだった。だからこのわからない感覚が嬉しくてたまらない。

遅めのランチを食べて嬉しい気持ちに浸っていたら夕方には中国からの団体さんがやってきた。昨日はインドからの団体さんがうるさすぎてオーナーが夜に彼らを宿から追い出した。驚いたけれど宿には安らぎが戻った。売り上げが減ってもマナーの悪い客は要らないとペンバーの親戚はなかなかの強者である。明日は標高が4900mの村へ移動する。今日の歩きがやり過ぎにならずに良い結果に繋がるようにと手を合わせた。アンプルバ今日はありがとう標高5100mまで行けた!料理だけではなくて歩くのも上手!

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