ガイド資格更新
エヴェレストに登ったらもう山からは身を引くつもりだった。けれども今年は屋久島で研修が行われるので更新研修に参加することにした。わざわざ屋久島へ行かなくてもと言われたけれども、どうせなら山人生の始まりの場所がいい。島在住のガイドさん達に島情報が聞けるだけでなく二日間の研修は今年は通いになった。(その分夜の宿題はあった)泊まりとなるとコロナウィルスが5類になった今は他の人と部屋を別にして欲しいという訴えは通らないだろう。そのためには癌の話をしなくてはならないことが煩わしい。ガイド業務をきちんと行うには健康であるのも条件の一つ、癌ならば健康を害しているのだろうか?最近の私のガイド業務は癌サバイバーさんに初めての山歩きの案内をする事や、先輩ガイドのアシスタントとして安全管理などである。
続けていくのならば無資格よりも有資格者の方が皆さんが安心される事は間違いない。治療があったり、手術の後遺症などで出来ない事もあるけれど可能な範囲内で関われるならばその大切な機会を活かして行きたい。年末に受けた診察と検査では婦人科系の癌も異常がなかった。年に一度の受診なのに、まだまだ体温調節ができずに辛いことを言い忘れてしまったのは失敗だった。同じ病で同じ治療をしていても個人差があって副作用などを比べることはできない。私は聞かれない事もあり他の人にほとんど話すことはないけれど結構体は辛い。外からはわからないけれど起きている時も寝ている時もずーっと体がおかしいままだ。そんなサバイバー人生も今年で8年目になった。それでも最初の頃よりはかなり楽にもなってきたからこれからも良くなって、そのうち何だったかな?私の辛さは?となるのかもしれない。
そしてエヴェレストに登ったらリスト一つ、温泉に行ってきた。そもそも温泉や大浴場は私の行かない場所のひとつである。アトピー性皮膚炎の体質で湯船の塩素や硫黄泉が肌に合わないのも大きな理由だ。乳癌の手術を受けてからは広い脱衣所や混んだ公衆浴場がさらに遠のく理由となった。
だから今回のような温泉に思う存分浸かれるのはこの上ない最高の気分だ。なかなか実現できないことほど体験できた時の喜びは大きい。嬉しすぎて浸かりすぎて皮膚がふやけてしまったけれど浸かりだめができたと思う。他のサバイバーさんたちも色々な工夫をして毎日をやり過ごしているのだろう。日々の生活での愚痴を言い合うようにサバイバーさん同士が気軽に自分のことを話したり聞けたりできるなら励みになり色んなヒントが得られたりするのだと思う。今年は今まで叶わなかったことが実現する辰年だから様々な方面でどうにか乗り切って行きたいものだ。まだまだエヴェレストに登ったらリストの達成更新中。
この冬の週末は長野県川上村の岩根山荘のアイスツリーで私の体調を理解してくれている庭野ガイドのお手伝いをしています。
http://www.iwane-inc.co.jp/sanso/school_detail.php?id=18
屋久島で困った時は山岳太郎ショップへどうぞ。
https://andes-k.co.jp/