プンタアレーナスからユニオングレーシャーへ「7大陸南極編」
どこの国にも属さない南極の山へ行く。集合場所はチリのプンタアレーナスの町。
チームはインドネシア、スイス、日本のメンバーだった。2日間町に滞在して準備をしながら事前説明会へ行き、南極での注意点を聞いた。
2016年12月29日プンタアレーナスの空港からチャーター機イリューシンに乗り込んだ。
機内は配線などがむき出しの内装でオイル臭が漂っている。エンジン音もうるさく人と話せる状態ではない。窓がなくて外の様子がわからないから寝たり、スナックを食べたりして過ごしていた。
4時間半ほどの飛行でユニオングレーシャーに着いた。滑走路はツルツルの氷、階段を降りて南極に上陸した。雪のある所までは転ばないようにとペンギンのように歩いていた。空気が澄んでいて青と白が鮮やかだ。そこから荷物と共に雪上車に乗りキャンプ場へ向かった。
ユニオングレーシャーはとても設備の整ったところで、充電ができシャワーも浴びられる。テントを張り夕食を食べたら、カズが急に震え出し発汗と同時に椅子に座ったまま意識を失った。ドクターを呼ぶと医務室に運ばれ、それと同時に私たちメンバー全員が隔離されることになった。
食事の場所も違うテントに移され、トイレも専用の所を使い、毎回鍵をかけて他の人が使わないように指示された。検査の結果は問題がなく感染の疑いが晴れるとみんなのダイニングテントに戻れた。カズの体調も戻り登山許可も降りた。良かったと胸をなでおろしていると今からベースキャンプ(BC)へ飛ぶという。1時間で荷造りとテントを撤収してプロペラ機に乗り込んだ。