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キャッシュ!「7大陸北米編3」

朝ごはん(昼)がオートミールだけだったから、夕飯はパスタにミートボールがご馳走に思えた。
チームみな一様に美味しいと笑顔になった。お腹が満たされると今夜の荷揚げの準備。食料や燃料、まだ不要な厚手の服など、高所順応を兼ねあらかじめ運び上げておく。

出発する頃、空には厚い雲が張り出してきた。それでも予定通りに行うという。ロープにつながり、荷物を運ぶ、途中から霙(みぞれ)が降りだし、顔に当たって痛い。目の前の視界も悪くなり風も出てきた。少し休んで様子を見て、回復してくるようだったのでさらに進み、ほぼ予定の場所まで辿り着けた。荷揚げすることをキャッシュと呼ぶ。深めに掘った穴に荷物を入れ、雪で埋めた上に竹を刺し、後でわかるように名前を書いておく。この日の活動は往復で約14㎞、他の人より荷物は軽いけれどもかなり疲れた。知り合いのインドネシアの代表女子達とすれ違い、声をかけようと思ったが、いつものような元気はなかった。みんなこの荷物運びと作業を辛く感じているのは話さなくてもわかる。

キャンプ1のテントに戻ったのは早朝、クタクタですぐにで眠ってしまいたいけれど水ができるまで頑張って起きていた。高所に弱い者はできる事は人より頑張ってやらなくてはならないし、水分補給は山生活で課せられた大事な仕事である。旅はまだ始まったばかり、なのによぎるのは先の不安。自分に集中、自分に集中と何度も唱えて横になった。

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