ベースキャンプ生活「エヴェレスト 〜7大陸アジア編9」2019年

一晩を明かしたベースキャンプ、太陽が昇り明るくなると必然的に目が覚める。
寝袋の中でゴロゴロしていると7時30分にお湯の入った洗面器を部屋の前室に持ってきてくれてた。
「Good morning!」の声の後にジッパーを開ける音がここでのウェイクアップコールになる。
こちらもGood morningと返事をして寝袋から這い出し、洗面器のお湯で顔や手などを洗うととてもすっきりして気持ちが良い。
夜はオンディマンドの酸素を鼻につけて寝ていたから、呼吸のたびに受ける鼻の中の刺激とその音によく眠むることができなかった。
食事はシェフが日本食を作れるので不味くない。

SPO2も起きている時は90前後で悪くはないが動くと息は苦しくなる。
テントにはテーブルと椅子が入って部屋がより過ごしやすくなった。
今日は風が強い、ダイニングルームで朝食を食べたら特にやることはない。
部屋のアレンジをしたり一日中意識的にたくさんの水分を摂ったりしていた。
特にやることがなくてもみんなと話したり食べたりしているだけで1日はあっという間。

夕食の後にそれぞれのテントに戻ると20時30分くらいから眠くなる、けれど22時ぐらいまで頑張って起きてシュラフに入った。

2日目の夜は前日よりもよく眠れた。
今日（4月22日）は朝食を済ませて、近くの沢に歩きに行くことになった。外は先にキャンプ入りしていた他の隊が上のキャンプへ出かけるようで、早い時間から準備に追われていた。

私たちはベースキャンプを10時頃出発して120m程上がったところまで散歩に出掛けた。早いうちは太陽が出ていたけれど、歩き出す頃には薄曇となり、小雪が舞う中をアイゼンを付けてゆっくりと動いていた。身体を標高に慣らすことが目的で程々の運動が良いようだ。息が苦しくないペースで動こうとするとかなりゆっくりな歩みになる。

1時間くらいの散歩をしてベースに戻るとお昼ご飯。その後に、シャワーに入ってみた。たっぷりのお湯が出るからと使い方を説明されたけれど、コンディショナーをすすいでいる途中で水になってしまった。寒いので部屋のヒーターで髪を乾かす、今度からは太陽が出ている暖かい日にシャワーにしようと思う。

雪は夜まで降っていた、夕食は揚げ出し豆腐以外は味が合わなかったけれど、たくさん食べると消化にエネルギーを取られて血中酸素濃度が下がるのでこれくらいで良いだろう。19時からヨーロッパチームとの合同でエヴェレスト登頂のルートなどの説明会があった。スライドを見ているうちに大変なところへ来てしまったと実感した。