登頂へ向けてのキャンプ2へ!「エヴェレスト〜7大陸アジア編39」2023年
順応から戻り、ベースキャンプでの休息で数日が経った。よく眠れるようになり、風邪も治った。今日は5月14日、プモリに登る田村チームとダイニングテントをシェアしてしている。そこへエヴェレストを目指すヨーロッパチームリーダーのアンドレアスがやってきた。いつ出発するか、天気予報はどうかという話題で持ちきりだった。
私は天気のことなどは倉岡隊長に任せているのでアンドレアスに下山したら一緒にヘリでカトマンズへ降りようと約束をした。
お昼ご飯を食べながら今後の予定を話し合い、今夜出発することが確定した。今までに体験したことのないキャンプ地とその未知なる標高へ向かうことは楽しみよりも不安の方が勝る。目指す山頂はその不安のはるか先にあるので想像すら及ばない。ダイニングテントの天井に目をやり、登るために数年を費やして今ここにいるのに出発することに「よっし、行くぞ!」とはならなかった。だから、あれやこれや考えるのはやめて、最終準備を淡々とこなす事に専念するように気持ちを持っていった。
夕食を食べたら、一度仮眠して夜中の1時に起き、軽食を食べて2時に出発することになった。
午後に少し雪が降ってきたけれど、今夜の出発は変わらない。
私の出発前の軽食は卵と野菜の入ったお粥をリクエストした。
夜の仮眠はできなかった。横になって目を閉じていただけだった。
ヘルメットやハーネスを付けて準備をしたらまず祭壇に立ち寄ってアイスホールへ向かった。クランポンポイントを通過して最初の氷壁に来ると人が並んでいて先に進めない。氷の壁をうまく登れない人達が動けないでいた。あまりにも時間がかかっているので段々寒くなり、痺れを切らしたアッキーは通じないのに「はやくしろー!」と何度も怒鳴っていた。
結局40分以上待つことになり、その後もところどころで人を追い越して進んでいた。キャンプ1には前回よりも2時間早く着くことができた。
少し休んでそのままキャンプ2を目指し、キャンプ2が近づくにつれてペンバーの足運びがゆっくりになり、立ち止まる回数も増えていた。それは私たちの隊メンバー3人は酸素を吸いながら移動して、他の人は無しで歩いているので動きが異なるのは当然。お昼前にキャンプ2に到着し荷物を降ろし酸素ボンベのゲージを見たら5になっていた!(毎分5lの供給量)途中で絞ってもらったはずなのに逆になっていた。
それが理由かはわからないが、マスクを外したら座ったまま倒れ込んでしまいそうな睡魔に襲われ、目の前はクラクラして何もすることができない。ペンバーの助けを借りて、荷物を運んでもらい靴を脱がしてもらった。その後テントで最小の酸素を吸いながら横になってしばらくしたらようやく体が落ち着いた。歩いた距離も長かったから脚が重たく、spo2は高くてもクラクラが止まらない。
そして本来は2泊するキャンプ2の予定を登頂日の天気に合わせて逆算した結果、明日はキャンプ3へ向かう予定に変わった。
神様、神様私はどうなるの?また痔にもなっている。