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シンプトン小屋へ「7大陸アフリカ編2」ケニア山

キリマンジャロへ登る前に、第二の高峰ケニア山・バティアンに登りに来た。最初のキャンプ地・オールドモーゼスには通常は1・2泊するところを、高所に弱い私は3泊と長めに滞在した。毎朝6:30頃に鳥の声で起こされ、7:30には人の声で再び起こされる。朝食ができるまではテントでゆっくり過ごす。夜は想像以上に冷え、日中太陽が昇ると暑い、山の中はいつもこんなふうに寒暖の差が激しい。日本の山では出来るだけテントに泊まらないようにしていたから不安はあったけれど、なかなか快適に過ごせている。自分で大きな荷物を担ぐこともなく食事は作ってもらえる。

つまり歩くこと以外は何もしなくて良いのだからそれは楽しく思うのは当然かもしれない。2日目は近くへ歩きに行ってきた。ジェイムスはレジ袋を下げ、アンソニーは傘を杖に、私はザックを背負っていた。

同じ所へ行くのに格好がアンバランスなチームである。看板の分岐の標高3600mまで歩き、そこで少し休んでの順応だった。天気が崩れてきたので20分ほど滞在したらキャンプ地へ引き返した。簡単な歩きでもパルスオキシメーターで血中酸素濃度を測定。

起きているときも、寝ているときも血中酸素濃度をスマホに記録してモニタリングしていた。これは出発前に診察に行った東京医科大学のドクターとの約束だった。3日目は朝から胃が痛み、ごはんを食べてそのまま夕方まで寝ていた。神経性のものに違いない。日本を出る時、ナイロビのホテルやこのキャンプ地でも理由もなく毎日涙が溢れて、メンタル面が少し不安定になっている。ここに居る喜びよりも、ここへ来るために癌や治療などの色々な事に対して感情を抑えていて、それが込み上がってきてしまった。4日目は次のキャンプ地へ向かうことになった。山歩きの途中でマダムからの励ましメール届いた。その内容によし、がんばろう!と拳を握る。

まだ胃が痛むけれど、雄大なアフリカの大地の景色と珍しい植物に目を奪われながらゆっくり、ゆっくり ‘ポーレ、ポーレ’と歩く。

現地人のメンバーがとても陽気でその姿に笑わずにはいられない。
歩いているだけでとても楽しい。そして標高4200mのシンプトン小屋に到着した。

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