豪雨の中で
数年間通い続けている屋久島、”ひと月に35日雨が降る”という島を表す有名な言葉がある。それを知っていても滞在中毎日雨、日によっては通行止めになるほどの豪雨にあったのは今年が初めてだ。天気に恵まれないのなら何もしないと決めて宿でゆっくりしていたが、部屋とレストランの往復で200歩くらいの活動量はいくらなんでも少なすぎる。そう思ってちょっと買い物でもと出かけたら前が見えないほどの雨になり店に入るまでに全身がびしょ濡れになった。
夜は地元素材を生かしたご馳走を毎日ほうばり、何もしない日々を満喫。そういえば海外登山でさまざまな困難から逃れた時にこの上ない幸せを感じた経験が懐かしい。毎日の生活でも慌ただしい時間から解放され、何もしない時間の中に身を置くと同じように幸せを感じることができるようだ。
今年の山歩きは1日だけ。それでも豪雨の合間に飛行機に乗れて島へ行けたこと、島の人々に再会したり新しいお店が見つかったりと身も心も癒された。
この数年の気候変化を考慮して、少し時期をずらした日にちで来年の宿予約も完了。今度はてるてる守りも持っていくことにしよう。