アラスカへ「7大陸北米編1」

日本からロサンゼルス経由でアンカレッジ空港にやって来た。夜着だったので、空港近くのでホテルに泊まり、翌朝車でタルキートナの町へ移動した。小さな町は自然に囲まれ、レストランやお土産やさんもこじんまりとしていた。観光地だから食事など物価は高めだ。
これからデナリの山にチャレンジする。入山前に現地ガイドオフィスへ行き安全登山の説明を聞き、装備のチェックがあった。チェックはかなり厳しくて、ダウンジャケットが薄い、靴もこれにはオーバーブーツが必要で、寝袋やクランポンなども適していないと言う。日焼け止めは必ず必要だが、液体は凍るからソリッドタイプを勧められた。
相当寒いという。凍傷になったら即下山だし、体調が悪くなってもそうだと言う。 結局いくつかの装備を借りたり購入することになった。行動食は3週間分、各自3バックに分けそれぞれを5~7パウンドにする。
翌日はレンジャーオフィスへ行き登山届けを出したり、登山の説明や注意点を聞いた。今期の登頂率は30%、説明でもとても困難な山であるとスライドを見せられた。その日の夕方にセスナに乗る予定は天候不良で延期され、町で待機することになった。翌日も飛行可能確認が取れるまでは氷河で行う練習を朝からオフィスですることになった。氷河での歩きかた、落ちた時のセルフレスキュー方法を学ぶ。一本のロープを使い、うまく登れるようになるまで何度か練習した。
ハーネスにチェストハーネスとギアラックをつけると体の前がガチャガチャ、ゴチャゴチャと重くてかなり鬱陶しい。夕方までさまざまな練習をしているとこれから飛行するという連絡がきた。荷物を車に積み、空港へ走った。 2人乗りや8人乗りと様々な機体に割り振られ、ようやく離陸することになった。
窓から見える景色は緑豊かな国立公園から次第に雪深くなり、ランディングポイントに着陸した。飛行機から降りるとそこには昨日帰るはずの人々がたくさん待っていた。テントの内側だけを張り食事になった。 1食目はシャケご飯、醤油とワサビもありなかなか美味しい。5時間ほど仮眠したらいよいよ長い山行が始まる。