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順応登山「7大陸アフリカ編3」ポイントピーター

個人テントに寝泊りして食事は小屋で食べる。山を案内する人、料理を作る人、身の回りの世話をしてくれる人とそれぞれの担当がある。食事の前には石鹸を持ってきてくれて手を洗うように言われ、まるで昔の貴族のようだ。これから滞在する標高4200mは私にとって最大のチャレンジである。1月に肺水腫になったのは南米のベースキャンプ4300mだった。あの時の空しさと苦しみは忘れることができない。

不安な夜を過ごし翌日は順応クライミングへ出かけた。登り始める取り付きまではアンソニーとピーターが荷物を持ってくれた。そこからは隊長とジェームスの三人でロープを結び岩を登る。岩の状態は良くてそんなに難しくはないけれど息が切れる。クライミングは動いては止まるを繰り返すから歩くより息苦しくなる。それでも良いペースで登りきりポイントピーターの頂上に着いた。山頂ではコーヒータイムと電波が入るので順応を兼ねてた通信タイム。

寒さに耐えられる限り滞在したら懸垂下降で下山。小屋へ戻って夕食、シェフのダニエルは希望通りの美味しい料理を作ってくれる。胃の調子も整って体調も良くなってきた。

 

一つの山頂を踏んだ事を少しだけ喜び、色んな国の人たちと語りながら、「自分は皆と同じではない。今回が最後かもしれない高所。自分に集中、・・・。」などと頭に廻る。ダイアモックスを飲んで水分をたくさんとっているから夜は何度もピーボトルが必要でその度に血中酸素濃度も測る。この数ヶ月日本で夜間に何度も目が覚めることが辛かったがそれが高所で役に立つなんて思わなかった。ここでの練習だったかと思えば辛い事にも意味があるのだと、副作用に感謝。

 

2016年7月31日ポイントピーター(4700m)登頂。

 

 

 

 

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