キャンプ1へ「7大陸北米編2」

セスナを降りた雪原で夜を待つ。 この時期は日が沈まないが、1日の気温差は激しい。
クレバスへの墜落を避けるために、気温が下がる夜中に移動する。 仮眠をしたらテントをたたみ、荷物をパッキングすると燃料やら食料23日分はかなりの量になっていた。
ソリ曳きは南極で体験したけれど、運ぶ量がかなり違う。 ロープの間隔も15メートル以上で前の人も後ろの人も遠く離れている。目の前には雄大な山々が広がり ため息が出るほどの美しさ。 バックパックを背負ってソリを曳きながらスノーシューで歩く。 たまに板同士を踏んでしまい転びそうにもなった。少しがに股歩きが良い。今回の大変さは天気と荷物運びに作業が加わる。私は自分の体調を考え登頂するために事前に交渉を重ねて最終的に2人のプライベートガイドをお願いした。途中で体調を崩してもそのガイドさんと下山すればチームの迷惑にならないとも考えていた。 登頂するにはリンパ浮腫や肺水腫を発症させないでよい天気になること。 やたらに重たい荷物を持って活動するなら失敗確実となるだろう。 私が背負う荷物は10キロぐらい、引く荷物は20キロならなんとか大丈夫だと思う。しかし私のガイド?より隊長がたくさん手伝ってくれた。 目指すCamp1は約9キロ先の標高2300mにある。
始まったばかりなのに歩いていると頭がボーとしたり膝が重たい。 休憩を何度か取りながらキャンプ地に着くと一度隊を待機させ、アレックスとデイヴが雪の下を長い棒(プルーブ)で刺して歩き回り、クレバスがないかのチェック。安全な場所を竹の棒で囲いその中へみんなが移動する。 先に入った人は次の人のためにロープを確保して順番に中へ移動するとても慎重なやり方だった。囲いの外へは出てはいけないという。
それぞれのテントを張り、ダイニングのテントを立てて、トイレを作る。
お腹がすいてもすぐには食事がなくて、喉が渇いても水を作るのは時間がかかる。 2017年6月19日の夜はこうして過ぎ 翌日のお昼頃の朝食にはオートミールが出てきた。ネバネバした粥状の麦は不味い。
20日は途中まで荷揚げの予定。