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ベースキャンプ生活 後半11「エヴェレスト ~7大陸アジア編30」2019年

5月16日 日々段々と暖かくなっていくよと聞いている。
しかし体感としてそれがあまり感じられない。
それでも辺りの景色の雪解けが進んでいるのが目に見える。

ゴロゴロしていた石の隙間から新芽が顔をだし、
ヤクが寝ていた雪原には川が現れ、
少しづづ夏が近づいているのだと思える。

昨日途絶えたネット回線は24時間で戻った、今回の復帰は早い。
大自然の中にある標高5150mのベースキャンプに暮らしていても、シムを使ってネットが繋がるからタブレットやスマホを操作する毎日。
もし全く通じないのなら時間潰しにはダウンロードしてきた本を読み耽っていたのかもしれない。
あれば頼ってしまうのは仕方がない、ましてや時間がたっぷりあるからなおさらだ。

私達の隊はロシア、ヨーロッパ隊に倣い、ベースキャンプでの生活は可能な限りゆったりと豊かに過ごしていた。
背の立つ8畳ほどの個人テントに寝て、直径10m以上の共有ダイニングテントでは上げ膳据え膳。とても贅沢な生活環境が与えられていた。
それでも天気待ちの毎日が長引くにつれ意欲が削がれそうで、心意気が何処かへ行ってしまいそうだ。

今日は午前中に近くへ散歩へ出掛けた。
渡渉するのには少し手間取ったけれど、
歩きやすくて途中に見据えたエヴェレスト が美しかった。
あの頂上へ行きたい・・・。

BCへ戻りお昼ご飯を食べてから
午後はヴィデオ通話で日本の知り合いの方々の姿を見る事ができた。
とても嬉しくて気持ちに張りが出て、大きな励みになった。
天気待ちしている毎日には不安や大きなストレスが潜んでいるのだろう。
だからこそ知りあいからの何気ない言葉がとても嬉しかった。

そして、長い天気待ちの末、アタックに向けて18日にベースキャンプを出ることになった。
登頂日は24日、25日どちらがよいか?と聞かれ
それなら大安の25日がいいよねとなった。

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