キャンプ1へ 「エヴェレスト ~7大陸アジア編35」2019年

5月21日 8時に朝食を済ませて予定通りにキャンプ1へ出発することになった。天気予報は特に大きな変化はないようで、24日(登頂予定日)は午後から風が強くなると言うことだ。10時半過ぎにA.B.C.を出発。今回はここから酸素を吸って歩く。しかし、歩き始めると息が苦しくて酸素なしで歩いたほうが楽だと感じた。なぜ今から息苦しいのか?今後を想像すると怖くなる。だから今はそのことを考えないように必死に歩みに集中。
前回来た時に残置したクランポンを樽の中なから取り出し、履きながら少し大きな休憩を取った。そしてフィックスの取り付きを目指し歩き出した。この頃には苦しかった呼吸がだいぶ慣れて不安もなくなった。フィックスの取り付き下にみんなの片方のストックをまとめて残置した。
そしてそこからはシェルパさん達が張ってくれたロープにアッセンダー(登高器)をかけて登っていく。途中までは前回登った、難しい登りではないが時々体がすごく暑くなり汗が出る。これは、治療の副作用なのか、単なる気温変化なのかはわからないが、汗はかきたくない。
何度かアッセンダーの掛け替えがあるが、その作業は屈んだりするのでやりにくいは呼吸が乱れる。目指すキャンプ方面を見上げ、あとどのくらいかだろう?と見上げても空と雲しか見えない。
だんだん歩きにくくなってきた。動きも遅くなっていた。それでも動ける速度で歩き続け、16時半過ぎに標高7050mのキャンプ1に着いた。
山頂を見上げると、ベースキャンプから見ていたよりここからの方がずっと大きなものに見えた。