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BC からアイスフォールへ「エヴェレスト~7大陸アジア編33」2023年

私たちのキャンプサイトは細長いベースキャンプの入り口に近いところにある。村から歩いてくる時にはキャンプに近いけれど、エヴェレストに登りに行く時にはアイスフォールの袂まで30分以上歩くことになる。今朝はなんとなく食欲がなくて食べる量が少なかった。そしてこれからお昼までアイフォールの入り口へ行くことになった。ベースキャンプを端から端まで歩き、ハーネスやクランポンを付けて少し登る練習をする。ベースキャンプの足元は岩や大きな石がゴロゴロとしていて、高所用の靴だととても歩きにくく、今までの散歩の様にはいかなかった。

アイスフォール下へ向かう手前の開けた場所には、登りに行く人の他に観光の人など30人くらいいる。。観光の人たちは雪壁の前で記念撮影をして話したり、笑い声が沸いているけれど、登山に向かう人達は皆ほぼ無言で黙々と歩いている。広いところの終わりで休憩しながらハーネスをつけて、雪が溶けた沢を何度か渡り傾斜が出てくる前でクランポンを履いた。

クランポンポイントと呼ばれているところには、今開けたばかりの空の箱がいくつも置かれていた。そこから先は氷と雪の斜面が続き、アイスフォールの始まりのところからは突如ほぼ垂直の雪氷の壁が出てきた。そこからはロープにアッセンダー(登高器)をセットして、壁の凹みに足を乗せたり蹴り込んだりして体を上げてゆく。4年ぶりのアセンディングは垂直壁から始まったが、やってみると体が思い出したようで息苦しくても楽しい!という感情が起こった。

 

今までやってきた事の成果を自分で感じられたことがとても嬉しい。息を弾ませながらいくつかのフィックスロープを登り、ロープの架け替えと登り降りをして、最後は懸垂下降で今日の練習を終えた。降りるときには懸垂下降を練習しているチームがいた。他の高所の山では見られない光景だけど、ここで初めての懸垂下降やクランポン歩きの練習をするのはエヴェレストならではのことかもしれない。

 

お昼を食べてくつろいでいると日本からのメールと家族からのWi-Fi電話があった。ちょっとした話しとメールにとても励まされて、心も体がほぐれて嬉し涙と共に気持ちが乗ってきた。シェルパさんたちの力を頼りに一歩づつ上に行けたらいいなと希望が湧いてきた。あとは人を気にせずにどのくらい自分に集中できるかにかかっている気がする。今日は4月最後の日、山生活が1ヶ月以上経って今日が一番気持ちが幸せな日となった。

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